血圧を下げる薬

血圧を下げる薬にはさまざまな種類があります。最初に処方される薬は、「効果が安定している」「副作用が少ない」ことが条件です。この条件を満たす薬として現在、処方されているのは、カルシウム括抗薬、アンジオテンシンⅡ受容体括抗薬(ARB)、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、飢遮断薬、β遮断薬の5種類です。なかでも、カルシウム括抗薬とARBは、安定した降圧効果があり、副作用が少ないので多く処方されています。

降圧薬は1日1回、朝の服用が原則です。薬の効果は24時間で、これ以上経過すると効果が落ちていきます。月曜日に脳梗塞や脳出血で倒れる人が多いのですが、これには土日の薬の飲み忘れが関係している可能性があります。

降圧薬治療にあたっては、血圧目標値までしっかり下げることが重要です。降圧薬は通常1種類から始めますが、十分な降圧が見られない場合は、作用機序の異なる薬を追加していきます。降圧薬の多くは血管を拡げて血圧を下げますが、その機序は薬によって異なっています。1種類の薬で効果が不十分な場合は、中等度量で種類の異なる薬を組み合わせるのが、処方の主流になっています。多剤を併用することによって、副作用を軽減できる場合もあります。

現在、降圧薬治療をしている人の7割が、2種類以上の降圧薬を飲んでいます。カルシウム括抗薬+ARB、カルシウム括抗薬またはARB+利尿薬の組み合わせがよく用いられています。

ただし3剤併用した場合でも期待できる降庄値は、上の血圧で20mHg、下の血圧で11~20mmHg程度です。血圧を30mmHg下げようとすると、4剤以上が必要になることがあります。種類が多ければ薬剤費と副作用頻度は高くなります。しかし、多剤併用が必要な人は重症高血圧のことが多く、中途半端な降圧をするよりは、きちんと血圧を下げるほうが安全です。