性格や活動量によって血圧の正常レベルが違う

◇基準値で管理すること自体に無理がある

2014年春、日本人間ドック学会から、血圧、コレステロールの新基準値案が発表されました。

血圧の新基準値は、最大血圧88~147mmHgで、最小血圧が51~94mmHg。

さらに、これまで199mg/dlだった総コレステロール値の上限は、男性254mg/dl、女性280mg/dl、119mg/dlだったLDLコレステロールの上限も男性178mg/dl、女性190mg/dlへと引き上げられて、この基準値が適用されれば、高血圧症患者も高脂血症患者も大幅に減少するでしょう。

従来の基準値に比べ、新基準値は、より真実に近い数値といえます。しかし、新基準値が適用されれば、だれもが過剰な医療に飲み込まれず、一生安心して暮らせるかというと、そう簡単な話ではありません。

そもそも血圧やコレステロールの正常レベルは、各人の性格や生き方によって異なるもの。つまり、平均値に基づく基準値で管理すること自体に、無理があるのです。

例えば、性格が穏やかで、活動量の少ない生き方をしている人は、ゆっくりの血流でエネルギー代謝をおさえ、健康を維持しています。血圧を上げる必要がないため、自律神経も副交感神経優位でバランスを取っています。

 

 

そのバランスを乱すのが、ストレスです。120mmHgで快適だった人の血圧が、ストレスによる交感神経の緊張で150mmHg近くに跳ね上がれば、当然、体調も乱れるでしょう。

しかし、その変動が基準値内で起こっている場合、「範囲内だから大丈夫」と思い込み、健康を回復するチャンスを逃すことになりかねない、という矛盾が生じます。

これに対し、バリバリと仕事をして顔色のいい人は、エネルギーもたくさん必要です。エネルギーを効率よく産出するには酸素が不可欠なので、体は交感神経を優位にし、血圧を上げて血液の流れを活性化させているわけです。

このとき、ギリギリのレベルで健康を維持している人は、血圧も160~170mmHg、もしくはそれ以上に上がります。しかし、基準値を超えたからといって無理に血圧を下げたら、体は瞬く間に血流不足に陥り、健康状態も悪化します。

→高血圧にならないためには、睡眠をしっかり取り血管を休ませる