腱鞘炎など手首の痛みを和らげる特効ツボ「四瀆」

●患部に直接触れずに和らげるツボ

手首は、普段からよく使う関節です。そのため、痛めるとすぐに生活に支障をきたします。ねんざや骨折などを除くと、手首の痛みの多くは、筋肉の使い過ぎによるものです。腱鞘炎も、腱を鞘のように収めている腱鞘が、筋肉の使い過ぎによって炎症を起こした状態です。

手首の痛みは、ひどくなると筋肉が硬くこわばり、手首の動きが制限されます。そんなときにお勧めなのが、四瀆(しとく)への刺激です。四瀆は腕にあるツボですから、痛む手首に直接触らずに刺激できます。

四瀆は、手首の甲側から薬指へ向かって進む三焦経(さんしょうけい)という経絡に属しているツボです。東洋医学では、三焦経の気血の状態が悪くなると、手の関節に痛みが出るといわれています。

前腕の背面で、ひじ頭と手首の甲側にできる横ジワの左右中央を結んだ線の中間が四瀆です。尺骨と橈骨(とうこつ)という2本の骨の間にあります。

刺激は痛みのある側だけで構いません。ひじを曲げて腕を体に引き寄せたら、反対側の手の親指を四瀆に当てます。残りの指は腕の裏側へ回します。そのまま5・7・5法で刺激してください(3~5分間)。

四瀆への刺激は、手首の筋肉をゆるめて、血行をよくします。朝晩の1日2回刺激すれば、3~4日ほどで痛みは軽減するでしょう。また、四瀆は肩こりにも有効なツボです。

 

 

肩こりによく効く「肩井」のツボ

●指先全体でじわりと押すのがコツ

日本人の多くは、肩こりに悩んでいます。不自然な姿勢が長く続いたり、極度のストレスを感じたりすると、首や肩の筋肉は緊張します。その結果、血行が悪くなり、乳酸などの疲労物質が筋肉にたまることで、肩こりは起こります。また、内臓疾患や運動不足が原因で肩がこる場合も少なくありません。

肩こりの特効ツボは、「肩井(けんせい)」です。肩がこると、無意識に肩に手を当ててもみほぐすことがあります。その手を当てている箇所が肩井です。

肩井は「肩を巡る気が湧き出す井戸」という意味で名付けられました。首を前に倒したときに、首の後ろの付け根に出る骨の出っ張りと、肩先を結んだ線の、ほぼ真ん中辺りが肩井です。よく動くツボですので、周辺を押しながら、しこりや痛みのある箇所を探って見つけてください。

肩井は、こりを感じたときに、こりのある側だけを指圧します。反対側の手の指先全体で、5・7・5法で深く押してください(3~5分間)。首を左右に倒しながら押すと、より効果的です。

肩井はよく効くツボですが、その分、リスクもあります。まず、強く押し過ぎると心拍が低下します。そして、ぐっと急に押すと血圧が上がります。ですから、刺激のさいは、必ず5・7・5法を守って、じんわりと押してください。

 

 

首のこりに効果的なツボが、耳の後ろにある完骨(かんこつ)

●ストレートネックにも効く耳の後ろのツボ

頭の重さは、体重の約1割といわれています。首は、この重い頭を常に支えなければなりません。デスクワークなどで長時間同じ姿勢を強いられれば、ただでさえ負担の大きな首の筋肉は血行不良を起こし、こり固まってしまいます。

この首のこりに効果的なツボが、耳の後ろにある完骨(かんこつ)です。

完骨の近くには、頭や首周辺の筋肉を支配する三叉神経などの神経や動脈が通っています。刺激すれば首周辺の血行がよくなり、筋肉のこりがほぐれます。

耳の後ろにある骨の出っ張り(乳様突起)の下端から、骨のきわに沿って指幅1本分上がったところが完骨です。

刺激のさいには、完骨にツボと同じ側の手の親指を当てて、残りの指を側頭部に添えます。机などにひじをついて、頭の重みを利用し、左右とも5・7・5法で刺激してください(3~5分間)。こりを感じたら、こまめに押すとよいでしょう。

近年は、姿勢のくずれなどが原因で、本来は前へ湾曲しているはずの首の骨がまっすぐになってしまう「ストレートネック」が話題になっています。

ストレートネックは、首や肩のこりや痛み、頭痛、腕のしびれなどを招きます。完骨は、このストレートネックの治療点としても知られています。ほか、顔面マヒや顔のむくみ、顔色の悪さ、ソバカス・シミ・シワの予防や改善にもお勧めです。